2016年9月アーカイブ

 ブリヂストンが耐摩耗性を大幅に向上するゴム配合技術を開発した。革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)において、燃費特性を大きく損なうことなくゴムの亀裂進展に要する引き裂きエネルギーを4・3倍に引き上げることに成功。燃費特性を意識した基準配合に対して摩耗速度を約60%低減することを可能とした。開発成果を応用すれば部材の薄肉化によりタイヤ重量を軽減でき、タイヤライフ全般にわたるCO2排出削減が可能となる。コンベヤーベルトやゴムクローラーなどタイヤ以外のゴム製品への展開できるベース技術として、同プロジェクト期間中の基盤確立を目指す。

 ヨロズは、厚さや強度の異なる数種類の鋼板を溶接して1枚のパネルにした後にプレス成形するテーラードブランク工法の高度化を推進する。自動車部品の軽量化や低コスト化に有効な同工法を「競争力を保てるアイテム」(同社)と位置付け、保有する技術ノウハウをベースに他社との差異化を目指す。将来の技術領域としてアーク溶接やレーザー溶接など溶接方法の研究開発に取り組む一方、振動・騒音対策としての応用など検討することにより技術基盤の拡充を図る計画。独自技術の開発を通じ同工法における優位性を確保していく。

 トヨタ自動車は、レクサスブランドからフランス・パリで開催される2016年パリモーターショーで新コンセプトシート「Kinetic Seat Concept」を出展する。乗員の腰の動きに合わせてシート座面と背面が動き、歩行やジョギングに近い人体の動きをシート上で実現するのが特徴。これにより旋回時や凹凸のある路面走行時の乗員頭部の動きが抑制され、目線が安定し運転しやすさや快適性が向上するほか、腰の動きが身体に適度な刺激を与えることで長時間運転時の筋疲労を抑えることが可能。

 鉄鋼各社が自動車の車体軽量化を目的に、閉断面構造による独自工法の普及拡大を活発化させている。新日鉄住金が3次元曲げ焼き入れ技術(3DQ)の適用部材を広げる一方、JFEスチールは閉断面成形技術「CP-F」の採用促進を目指して独ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパとクロスライセンスを結んだ。加工法では、板材から3次元中空形状に成形するフルカール工法や液圧でパイプを成形するハイドロフォーム工法などが、部品設計における閉断面構造の採用の広がりとともに普及が進展している。今後、これら加工法の高度化による鉄系部材の軽量化の取り組みが注目される。

 ツチヨシ産業(島根県)は、自動車部品の1割を占める球状黒鉛鋳鉄の高効率生産プロセスの開発を推進する。独自のプロセス制御技術や球状黒鉛の微細化により金型での鋳放し製造の実現を目指す。すでに自動車足回り部品の試作を行い、既存の砂型鋳造に比べて30倍以上の高生産性や高靱性化による軽量化、低コスト化の可能性を見いだしている。同社は同プロセスによる金型鋳造機の開発を進めており、早期実用化を目指す。

 新日鉄住金のチタン合金「Super-TIX10CU」が日産自動車の新型「GT-R」のエキゾーストシステムに採用された。同チタン合金はチタンに1・0%の銅を添加し酸素を低減したもので、純チタン並みの室温加工性を持ちながら高温強度に優れる材料特性を有する。この特性により排気系部品としての加工性向上と耐熱性が評価され、今回の純正部品での採用となった。

 新日鉄住金のチタン薄板がホンダ「CRF450R」の最新モデルの燃料タンク素材に採用された。本田技術研究所との連携によりプレス成形性・溶接性・異方性などの加工上の課題に対する技術提案を行った結果、同社製純チタンJIS1種材(TP270C)の優れた性質が認められた。採用車種はホンダの代表的な量産モトクロッサーであり、燃料タンク本体へのチタン材採用は量産二輪車では世界初。

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