住友電工、マグネシウム圧延材を車用構造材へ拡大、鉄並み剛性で軽量

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 住友電気工業は、自動車分野において独自開発したマグネシウム圧延板材の用途開拓を推進する。新たに温間プレス成形および溶接によりシートフレームを試作。肩パイプ以外の板厚を1・5?2倍とすることで鋼フレーム並みの剛性を確保しつつフレーム重量が1・3キログラムと約60%の軽量化を実現した。マグネシウムは実用金属のなかで最も軽量であり、同社は材料置換による軽量効果を訴求することで構造材用途(プレス部品)での用途拡大を目指す。

 住友電気工業が展開するAZ91合金板材は、マグネシウムにアルミを9%、亜鉛を1%添加。ダイカストで一般的な合金成分の採用により、塗装下地処理が安定しており既存の表面処理や塗装が適用できるほか、AZ91鋳造部品と比べて壊れにくく、汎用高強度アルミ部品と比べて凹みにくいなど優れた機械的特性を実現している。
 加工性についても最適な加工温度で高い伸びを示し深絞り加工が可能であり、プレス成形品は良好な表面平滑性を有する。
 2010年に世界初となる鋳造・圧延加工による量産化に成功。その特性をベースにプレス加工による量産品向け軽量素材として自動車やエレクトロニクス、医療福祉、ロボット、鉄道・航空機などの分野で用途開拓を進めてきた。12年には耐食性や加工性、デザイン性の高いプレス加工ができる点が評価され、それまでのダイカスト品を置き換える形で高級ノートパソコンの筐体に採用されるなど実績をあげている。
 シートフレームの試作品は自動車構造材用途での可能性を追求する。同マグネシウム合金は比重(グラム/センチメートル)が1・8と鉄・鋼の7・9やチタン合金の4・5、アルミ合金の2・7に比べて軽く、引っ張り強度は330メガパスカルと汎用鋼板の270メガパスカル、5000系アルミ合金の260メガパスカルをしのぐ。5・5キキログラム/平方メートル(板厚0・7ミリメートル)の鋼板と同等の面剛性を確保する場合、アルミ板では2・7キログラム/平方メートル(同1・0ミリメートル)となるが、同板材では2・1キログラム/平方メートル(同1・15ミリメートル)で可能だ。

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このページは、web staffが2016年6月10日 16:57に書いたブログ記事です。

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