2015年10月アーカイブ

 住友ゴム工業は、タイヤ性能の大幅な向上を可能とする新材料開発技術「アドバンスド4Dナノデザイン」を発表した。シリカ界面ポリマーの構造や運動、硫黄架橋の不均一性・硫黄架橋の長さ分布、シリカネットワークの運動などをとらえられるのが特徴で、スーパーコンピューター京による広範囲の分子レベルシミュレーションによりゴム内部のストレスや発熱の発生個所を同時に特定することが可能となった。新開発技術をベースにした「ストレスコントロールテクノロジー」では、低燃費性能とグリップ性能を維持しつつ耐摩耗性能を200%向上することに成功している。

 マツダは、自動車の価値向上を目的に高分子材料技術の高度化を推進する。新たに開発したバイオエンプラでは、三菱化学の「デュラビオ」をベースに材料組成を最適化することで透明樹脂として従来材を上回る物性を実現。その優れた表面意匠性および表面意匠耐久性から材料着色による無塗装化を可能とするとともに、基材物性の向上により外装意匠部品へのバイオプラスチックの適用に道を拓いた。すでに新型ロードスターのカップホルダー部材として採用を開始しており、今後はさらなる高付加価値化を目指して同材料を生かした独自デザインの開発に取り組んでいく考えだ。

 ブリヂストンは、グアユール由来の天然ゴム(グアユールゴム)を採用した自動車タイヤを開発した。既存の配合設計をベースに天然ゴム成分の99%超をグアユールゴムに置換し、性能評価により開発品が耐荷重性や耐久性などタイヤの基本性能を有することを確認した。同社では2020年代前半にグアユールの実用化を想定しており、汎用素材として通用する経済性の実現や材料物性の研究などに取り組んでいく計画。

 横浜ゴムは、エアロダイナミクス技術をベースに、空気抵抗と車両の浮き上がりを抑制するタイヤ技術を開発した。新技術は、独自のフィン状突起をアウトサイド(車両装着時外側)のサイドウォールに配置する。スーパーコンピューター「京」を使った空力シミュレーションにより、タイヤ上部に配置した場合は空気抵抗の低減に、下部では車両のリフト抑制に効果があることを確認した。同社では燃費性能と車体安定性を向上する独自のタイヤ技術として実用化を急ぐ。

 日本精工は、自動車の多段変速機用に46ナイロン製スラストニードル軸受けを開発した。自動車用では世界最小となる直径1ミリメートル×長さ1・8ミリメートルのころ、および0・2ミリメートル厚のレース板の量産技術を新たに確立。また、樹脂化により保持器に油穴を追加することで、既存の金属製ワッシャーの代替を可能としつつ70?80%の摩擦損失の低減を実現した。同部品の樹脂化は世界初。燃費向上を背景に変速機の多段化が進んでおり、同社では高性能・高速エンジン向けに提案していく。

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