2015年7月アーカイブ

 自動車関連事業の世界展開を推進する一方、経営基盤の拡充を狙いに成長市場における新事業創出に取り組む住友理工。すでに防振ゴムは世界シェア25%、自動車用ホースも同14%を占めるまでに拡大し、昨年を第三の創業と位置付け「真のグローバル企業」へ歩み始めた。今年6月に就任した松井徹社長兼COOに今後の取り組みを聞いた。

 ? 企業として大きく飛躍するタイミングでの登板ですが、就任の抱負を。
 「ここ2?3年の急激な展開によりグローバルメガサプライヤーとしてのフレームワークはできた。欧州や南米の拠点確保によりグローバル供給体制を構築し、M&A(合併・買収)により欧州ユーザーへの足掛かりも築いた。また、技術面でもホース製品では材料や構造といったホース単体の強みに伊ダイテック社のアセンブリー技術が加わった。今後はM&Aで買収した企業との違いを踏まえつつ、これまでの何を残してどこを変えるか、住友理工としての軸をどこに置くかといったことを慎重に考えながらグループとしてまとめていく。また、新事業に関しては将来の新たな展開に向けた芽を育てるための環境づくりや方向付けを進めていきたい」

 横浜ゴムは、東京工業大学と共同研究でセルロースから直接ブタジエンを合成する触媒を開発した。工業的に適した固体触媒により高効率にブタジエンを合成することに成功した。現在、ブタジエンは石油精製の副産物として工業的に生産されているが、新技術により石油依存度の低減が可能となる。両者では量産化に向けた触媒設計を進め、2020年代前半を目標に実用化を目指す計画。

 NOKは独自技術をベースに自動車用シール部品の高性能化を推進する。特殊配合のエンジンシール低トルク材料では、動圧効果の向上により摺動面の油膜を厚くすることで摩擦係数の低減化を実現。また、回転用低トルクシールリング(TS?Ring)では独自の表面加工によりシール機能に動圧効果を利用することで大幅な低トルク化に成功した。いずれも回転部におけるシール性能と低摩擦化という相反する特性を高次元で両立した。すでに低トルク材料はクランクシャフト用シールとして、TS?Ringはトランスミッションの油圧保持部品として提案を開始している。同社ではシール部品の性能向上を通じて自動車の低燃費化に貢献していく。

 住友ゴム工業は、コンピューターシミュレーション技術をベースにタイヤの高性能化を推進する。サブナノメートル?センチメートルの領域をマルチスケールでシミュレーションできる新材料開発技術ADVANCED 4D NANO DESIGNを年内に完成させ、来年早々にも応用製品を上市する計画。新技術は各スケールの構造および運動解析と階層間の相互作用をトータルに把握でき、材料を科学的かつ合理的にナノレベルで高精度に設計することが可能。同社では進化したシミュレーション技術をベースにタイヤの背反性能であるグリップ性能、低燃費性能、耐摩耗性能のさらなる向上を目指す。

 トヨタ紡織は独自の表皮一体発泡工法による自動車シートの採用車種を拡大させている。同工法は金型にセットした表皮材の中にウレタン原料を注入・発泡させて成形する製造法。従来工法に対して身体のラインに沿った理想的な凹面意匠を実現できるのが特徴であり、2012年のiQ GRMN Superchargerへの搭載を皮切りにLEXUS ISやLEXUS RCF、MIRAIと採用車種を着実に増やしている。今後「トヨタ、レクサスの海外展開や欧州メーカーも視野に入れて営業を推進していく」(同社)方針であり、同工法による優れたシート性能をグローバルに訴求していく。

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