2013年5月アーカイブ

 住友ゴム工業は、独自のシミュレーション技術をベースにタイヤ材料の高機能化を推進する。ポリマーやカーボンに続いて、新たに天然ゴムの特性向上に成功した。開発したUPNRは、材料シミュレーションにより得られた知見をもとに、天然ゴムに含まれる不純物を徹底的に除去したもの。高純度化により低燃費性能と耐久性を高い次元で両立しているのが特徴。来年1月からパイロットプラントによる年間数百トン規模での量産を開始する計画であり、2014年以降に発売する新製品で実用化していく。

 東海ゴム工業は、自動車関連製品の小型車対応を推進する。拡大する販売シェアを背景に、新たに小型車向けに最適設計した燃料チューブを開発したもの。新製品は基本構造はそのままに50%以上の細径化を実現しており、従来にない配管の取り回しを可能としている。既存の燃料タンク?エンジン燃料配管(金属配管+樹脂チューブ)を置き換えることで60%の軽量化が図れる。同社では、低燃費競争を強める小型車向けに配管の軽量化技術として提案していく。

 リケンテクノスは、電気自動車(EV)の充電用ケーブル向け材料として、ハロゲンフリーのエラストマーを製品化した。従来品と比較して、低温柔軟性や加熱変形性の面で優れ、軽量化も実現。一般ユーザー向けに機能性を向上させた。絶縁向けとシース向けの2種類のグレードをラインアップしており、すでにサンプル出荷も開始。埼玉工場(埼玉県深谷市)では月間数百トン量産体制を整備しており、自動車メーカーでの採用承認を経て、今年度中に本格出荷させていく考えだ。

 河西工業(神奈川県高座郡)は、ポリプロピレン(PP)成形品の新軽量化技術を開発した。新技術は、発泡により部材剛性を確保することでフィラーフリー化を実現するもの。また、独自の発泡射出成形法による部材表面の品質向上により、発泡品ながら塗装レス化を達成している。ドアトリムやラゲッジトリムなどへの適用が可能であり、従来製法に置き換えることで15%の軽量化が図れる。同社では、自動車用樹脂部品で最大比率を占めるPP成形品の軽量化技術として提案していく。

 独ティッセンクルップは、独自開発したテーラードテンパリング(局部焼き入れ)技術による車体骨格部材の軽量化を提案する。同技術は、ホットプレスの金型内における冷却速度を制御することで、部材個所に応じて異なる機械的特性を付与することが可能。生産工程上、異なる強度特性の鋼板を用いている骨格部材を1枚のブランク材で成形できる。Bピラーへの適用事例では、600メガパスカル級ハイテンの冷間プレス品(板厚2ミリ)を1500メガパスカル級(1・7ミリ)に置き換えることで17%の軽量化を実現している。現在、世界最高レベルの1900メガパスカル級の実用化を進めており、軽量化用途で業界をリードする考えだ。

 東ソーは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂事業において、金属接合グレードや高CTI(耐トラッキング指数)グレードといった新規開発品の応用展開を加速する。昨年市場投入したばかりの高CTIグレードでは従来品以上に強度を高めた新規グレードを開発中で、今年度下期中のサンプルワーク開始を目指していく。また金属接合グレードでは高い耐衝撃性を付加した新規グレードが海外の大手携帯端末メーカーに採用、PPSでは初というスマートフォンの筐体に採用された。

 新日鉄住金は、ユニプレスと共同で世界最高クラスの生産性を実現するホットプレス技術を確立した。新工法は金型表面から冷却水を吐出し、成形加工した鋼板を直接冷却するもの。冷却時間を従来比3分の1に短縮することが可能であり、採用により1分間の生産個数をこれまでの2?3個から9個程度まで拡大できる。すでに日産自動車のフェアレディZの車体骨格部品で量産採用されており、ホットプレスでなければ加工不可能な1・2ギガパスカル超の高張力鋼板(ハイテン)製部材の普及拡大が期待される。

 産業技術総合研究所と宮本工業(栃木県)は、マグネシウム合金の低温鍛造技術を開発した。新技術は、鍛造素材の微細組織を結晶粒径10マイクロメートル以下に制御し、サーボプレスを用いて5~10ミリメートル/秒の低速で鍛造するもの。この技術の適用により400度C以上の鍛造温度を200度C以下に低くすることが可能だ。低温化によって、除去が容易な水溶性潤滑剤も使用できることから、マグネ合金製鍛造部材の低コスト化や生産性向上が期待される。

 アロン化成は、エラストマーコンパウンド事業を強化する。その一環として、アクリル系熱可塑性エラストマー「トライゼクト」を開発。熱可塑性エラストマー最高水準の耐熱性などを生かして用途を探索する。昨年から本格的に営業活動を開始した高熱伝導性エラストマー「グレイザード」は、コンパウンドの供給から発展した放熱シートが顧客の製品に使用され始めている。今後はシートでの提案をステップに、成形材料として多様な製品の放熱用途に展開したい考え。

 ポリプラスチックスは、ポリアセタール(POM)樹脂の製品開発を強化する。豊富な材料データと独自の製品寿命予測技術を生かし、燃料系部品に適した低膨潤POM材料を開発した。同材は燃料系部品として必要な耐燃料性や耐熱性に加えて、さまざまな燃料環境下における長期耐久性を兼ね備えているのが特徴。普及が進むバイオ燃料でも安定した長期特性を発揮する。同社は樹脂化が進む自動車用途に加えて、二輪用途での採用拡大を見込んでおり、金属素材からの代替需要を開拓する。

 大貫工業所(茨城県日立市)は、金属・樹脂一体成形による封止技術を開発した。新技術は特殊エラストマーを介在して金属と樹脂を一体化するもの。分子レベルの接合により高気密性を実現しており、ヘリウム(He)を用いた透過試験でリーク圧3メガパスカルを有することを確認済み。射出成形での封止化が可能であり、既存のカシメ方法に対して生産性などに優れるのが特徴だ。金属および樹脂ともに幅広い素材に適用できることから、リチウムイオン電池や半導体パッケージをはじめとする一体成形品向けに提案していく計画。

 三菱樹脂は、アウトサート成形や超音波溶接により樹脂成形品との接合を可能とした特殊フィルム積層鋼板を開発した。ポリカーボネート(PC)樹脂やアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂などの成形品を直接接合できる。自動車用途などに応用することで、部品点数の削減や薄型化が図れる。サンプルワークを開始しており早期の採用を狙う。

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