2013年4月アーカイブ

 新日鉄住金は、自動車骨格部品に適用可能な強度1・2ギガパスカル級溶融亜鉛めっき鋼板(めっきハイテン)を開発した。冷延鋼板では1・2ギガパスカル級ハイテンを製品化しているが、メッキ鋼板は工程の制約から鋼材特性の作り込みが難しく強度上限が980メガパスカル級にとどまっていた。今回、めっきプロセスを考慮した成分設計と製造工程の最適化により実現したもので、今年3月にスズキが発売した新型車のフロアサイドメンバーとして採用された。1・2ギガパスカル級めっきハイテンの車両骨格部品への適用は国内初。

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、独自に開発した高機能ポリアミド(PA)樹脂で攻勢をかける。熱伝導グレードや長繊維強化グレード、植物由来グレードなど、高強度・高高弾性率PA「レニー」の特徴を保持しながら、各種用途に応じ機能を付与することで、金属代替需要を開拓する。またレーザー照射立体回路成形(LDS)アンテナ用グレードも開発中で、需要が見込める新規用途として採用拡大を目指す。

 東レは、部分バイオポリブチレンテレフタレート(PBT)のベンチレベルの重合に成功した。米ジェノマティカ(カリフォルニア州)が製造するバイオ1・4ブタンジオール(1・4BD)を用いて共同開発した。重量ベースで約40%がバイオ由来。石化由来のPBTと同等の物性や成形性を確認ずみ。5?6月からプレマーケティングを開始、サンプル提供を開始する。ジェノマティカのバイオ製法のライセンス供与を受けたメーカーによるバイオ1・4BDの供給体制が整い次第、上市を検討する。将来的には100%バイオPBTの開発も視野に入れる。

 ポリプラスチックスは、複数の機能を兼ね備えた新規ポリフェニレンサルファイド(PPS)材料の開発を推進する。低誘電特性を付与した金属密着グレードを開発、電気・電子部品向けに販売を開始した。さらに高い熱伝導性と金属密着性を兼ね備えた新規グレードの開発にも取り組んでおり、自動車用途での早期実用化を目指していく。同社はこれまで高靭性、高熱伝導、金属密着グレードといった高機能品を相次ぎ市場に投入してきたが、今後は機能の複合化を進めていくことで、これまで金属材料が使われていた用途などにもPPSの使用範囲を広げていく考え。

 横浜ゴムは、タイヤの空気圧保持能力を大幅に向上する新インナーライナー技術を開発した。トラック・バス(TB)など商用車用向けの新インナーライナーは、従来と比べて空気漏れを約30%抑制することができ、タイヤを設計する上で空気圧保持能力の向上や軽量化が可能となる。同社では、今年4月から国内工場で生産するタイヤに採用し、海外工場へも順次展開していく計画。

 佐藤ライト工業(本社・三重県津市、佐藤伸夫社長)は、ポリベンゾイミダゾール(PBI)系コーティング剤を開発した。PBI樹脂を有機溶媒に溶解または水・水溶性溶媒に分散させたもので、鉄やステンレスなどの金属表面への耐熱性コーティングを可能とした。またPBI本来の摺動性や絶縁性などの特性も付与できる。コーティング剤のみならず、バインダーや添加剤としての利用も可能で、自動車や半導体部品用途に加えて、樹脂材料への高機能添加剤としても展開する。

 倉敷ボーリング機工(岡山県倉敷市)は、市場の軽量化ニーズの高まりを背景にアルミニウム(Al)やマグネシム(Mg)といった軽金属向け超硬質表面処理の提案を強化する。この表面処理技術は基材に熱影響を与えることなく硬く緻密な皮膜を形成できるのが特徴。ほぼすべてのAlおよびMg合金のほか、硬質陽極酸化が難しい銅(Cu)を含む合金にも適用できる。Al合金では600~1900HVの高強度化が可能であり、同社では自動車・二輪車用部品や機械部品などでの採用拡大を目指す。

 東洋紡は、高機能ポリアミド(PA)樹脂の開発を強化する。高剛性・良外観グレードや高意匠性グレードに加えて、中空発泡品などの新規材料を開発し金属部品の代替需要などを開拓する。環境配慮型で高融点の「バイロアミド」は、発光ダイオード(LED)やモバイル端末用途に続き自動車分野を狙う。自動車や電気・電子といった幅広い用途で需要が見込まれる高機能PAの開発に力を入れ他社との差別化を図る。

 自動車排ガス触媒における低貴金属化の取り組みが加速している。NEDOの希少金属代替材料開発プロジェクトでは、鉄化合物に酸素吸蔵放出材料を担持した新触媒材料や白金族使用原単位の半減を可能とする低減化技術の開発を推進中。すでに大型ディーゼル向けでは実車による耐久試験が進められている。自動車生産の拡大や排ガス規制の強化を背景に、将来的な白金族金属の需給ひっ迫が予想されるなか対応技術の早期確立が求められる。

 東京工業大学と豊橋技術科学大学の共同研究グループは、ナノサイズのセリア?ジルコニア触媒の構造を解明した。ナノ結晶の対称性(正方晶系)が高温でも維持されることが判明。自動車排ガス浄化用などとして、実際に触媒が働く高温下でも構造が変化しないので安心して使える。粒子径が数百マイクロメートルオーダーのバルク試料だけで分かっていた原子スケールでの構造と活性の関係をナノ試料でも明らかにした。自動車排ガス浄化用触媒では、排ガス中の物質を効率的に処理するため、酸素を円滑に出し入れできる機能が重要。今回、セリア-ジルコニア触媒が酸素を吸蔵・放出するステップの1つを原子スケールで実証した。

 日立メタルプレシジョン(HMP)は2日、日立製作所および東北大学と共同で、従来のツールでは難しかった高融点金属の接合を可能にする金属製摩擦攪拌接合用ツールの量産技術を確立したと発表した。自動車や航空機分野向けなどとして今秋に発売する。2015年度販売目標は10億円以上。

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