2013年3月アーカイブ

 独BASFの高強度特殊ポリアミド「Ultramid(ウルトラミッド)A3WG10 CR」製のエンジンサポートが、独ダイムラーのメルセデスベンツ新型GLクラスの6気筒ディーゼルエンジンに採用された。プラスチック製エンジンサポートの導入は世界初。プラスチック製エンジンサポートは従来のアルミニウム製と比べて、耐荷重性能は同等ながらも防音特性と断熱特性に優れ、軽量化にも貢献する。

 ポリプラスチックスは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の新規グレードとして、高靭性・低ガスグレードを開発した。靭性改良剤およびコンパウンド技術の改良により、従来品同等の優れた耐ヒートショック性能を維持しながら、成形加工時の発生ガスを抑制することに成功した。これにより金型メンテナンス頻度の低減に加えて、新規分野への応用が期待できるとしており、同社では耐ヒートショック性能などの長期信頼性が要求される自動車分野をはじめ、幅広い用途へ展開していく。

 大同工業(石川県)は、新たに熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)の大型プレス成形技術を確立した。ラミネート材を材料に成形温度を制御することで、直径300ミリメートル超の深絞り成形を可能とするもの。同技術を活用して試作したCFRTPとアルミ合金のインホイールモーターでは、ホイールバランスを確保しつつ大幅な軽量化を実現している。同社では、積極的な技術開発により素材バリエーションを拡充することで他社との差別化を図る。

 住友ゴム工業は、スーパーコンピューター「京」を活用した大規模分子シミュレーションを開始した。これまでのスーパーコンピューターでは再現が困難であったタイヤ用ゴム内部を大スケールかつ分子・ナノレベルで忠実に再現することを目指す。得られる成果をベースに高性能・高品質タイヤの新材料開発を進める計画であり、同社では2016年以降の新商品に採用していく方針。

 東北大学大学院の研究グループは、毒性物質や保護分散剤が不要な白金ナノ粒子の合成法を開発した。保護分散剤はナノ粒子の物性を阻害することから、合成後に除去する必要がある。新製法は保護分散剤フリーのため工程を簡略化できるなど、従来の3分の1のコストで製造可能。自動車用や化学用の触媒向けだけでなく、食品や生体向けを含む幅広い分野への応用が期待できる。同大からライセンスを受けて四国計測工業が製造し、「【水系】白金ナノ分散液」として関東化学が販売する。

 日産自動車は、車体部品における超高張力鋼板(超ハイテン)の採用を拡大する。今年北米で発売する「インフィニティQ50」で1・2ギガパスカル級高成形性超ハイテン材を採用するのを皮切りに、超ハイテン材の採用比率を2017年以降を目標に25%(重量ベース)まで拡大するもの。さらに車体の構造合理化により15%の軽量化を図る計画。同社では、超ハイテンの積極採用により自動車の低燃費化を推進する。

 住友ゴム工業は、耐摩耗性能を向上したタイヤ用ゴムコンパウンドを開発した。独自の材料開発技術をベースに、新たにポリマーとの絡みを増やす最適なカーボン構造を設計した。ナノレベルで形状制御した新カーボンはポリマーとの接合強度を従来に比べ10%程度高めており、転がり抵抗を損なうことなく耐摩耗性を向上できる。新コンパウンドをトレッドゴムに採用した新製品「エナセーブ SP688」では、同社従来品に比べ転がり抵抗で34%、耐摩耗性で20%の性能向上を実現している。

 三菱樹脂は7日、超高弾性ピッチ系炭素繊維において、炭素繊維1束のフィラメント(繊維)数を増やした新グレード「ダイアリードK13C6U」を開発したと発表した。独自の紡糸技術を採用し、優れた剛性と熱伝導率を維持しつつフィラメント数を従来の2K(2000本)から6K(6000本)へと3倍に増やすことで生産性を高め、製造コストを約半分に引き下げた。これまで用途が限定されていたが、航空関連などに用途拡大を狙う。

 住友軽金属は、自動車向けアルミ合金事業の用途拡大を加速する。軽量・低コスト化を背景に採用が進むバスバー用アルミ合金で、新たに強度アップを図ったアルミ合金を開発し、提案を開始した。新合金は引っ張り強さ260ニュートン/平方ミリメートル(導電率55%IACS)と、同300ニュートン/平方ミリメートル(同48%)の2つで、いずれも同社従来合金を大幅に上回る強度特性を実現している。同社では、製品ラインアップの拡充により幅広いニーズに対応することで銅からの代替を推進する。

 ブリヂストンが超低燃費を実現する新コンセプトタイヤを開発した。従来に比べてタイヤ幅を狭く、口径を大きくした独自形状を採用するとともに、空気圧を50%程度高めに設定することで、既存の低燃費タイヤ(同社従来品)に対して転がり抵抗を30%低減することに成功したもの。独特のタイヤ形状から専用ホイールが必要だが、すでに自動車メーカーと共同で新型タイヤを採用した次世代エコカーの開発に着手しており「近々、発売される見通し」(同社)としている。同社では、採用車種の拡大を図ることで低燃費タイヤの新スタンダードに育成していく考えだ。

 新日鉄住金の高耐食性鋼板「スーパーダイマ」が、今年3月に北米で発売されるホンダのアキュラ新型「RLX」のドアインナーパネルに採用された。自動車のボディーパネルへの採用は今回が初。採用により新型車では、コストに優れる鉄素材を用いたインナーパネルと、軽量化のためのアルミのアウターパネルという異種金属を結合したハイブリッドドアを世界で初めて量産車として実現している。

 三菱樹脂は2月28日、独自の高機能ゼオライト「AQSOA(アクソア)」を用いて、排ガス触媒事業に参入すると発表した。尿素SCR(選択還元型触媒)システム向けゼオライト触媒(SCR触媒)を開発、品質確立に一定のめどが立ったことから、一部顧客へのサンプルワークを開始した。今後、さらなる品質改良に取り組むとともに、2014年以降の市場拡大に備え、国内外で生産・供給体制の整備を検討。5年後に100億円の販売を目指す。

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