2012年10月アーカイブ

 古河機械金属グループの古河キャステック(東京都千代田区)は、独自開発した鋳物用特殊鋼(商品名・トケナイト)の本格事業化に乗り出す。工程中に発生するアルミ溶湯への鉄分溶出(コンタミ)を大幅に抑制できる特徴を生かして、アルミダイカスト向け治具類の製造販売を開始する。同社製品の採用によりダイカスト製品の品質向上をはじめ、治具類の長寿命化や素材コストの低減が可能。同社では、軽量化を背景に拡大する自動車向けアルミダイカストを軸に拡販を図る。

 帝人は26日、高機能ポリエステル不織布「V-Lap」が自動車のフロアカーペットとして採用されたと発表した。垂直方向に配向させた不織布構造が、従来の吸音材と比較して約半分の重量で同等の吸音性能を発揮することが評価された。V-Lapのフロアカーペットへの採用は初となる。今後、天井やドアなどの自動車用吸音パーツ材の開発も進め、グローバル展開を図る。

 ガラスを代替する樹脂グレージングは、素材であるポリカーボネート(PC)の特性からガラスに比べて耐衝撃性や断熱性に優れるほか、重量が約半分と軽いのが特徴。また、射出成形で成形できることから形状自由度が高く、複数部材の一体成形が可能であり車両デザインや生産性の向上に寄与する。先行する欧州ではフロントガラスへの適用検討が開始されるなど新たな自動車部材として期待が高まっている。

 日本ユピカは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用の高機能樹脂を開発した。軽量化の観点を含め繊維強化プラスチック(FRP)の需要構造がガラス繊維利用などからCFRPにシフトするとみられるなか、ビニルエステル樹脂など2種類を開発。エポキシプリプレグに匹敵する物性値が得られていることから、年内をめどにサンプルワークに着手し、早期にCFRP用の樹脂市場に参入したい考え。

 ダイキン工業とダイセル・エボニックは、フッ素樹脂とポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)の新規ポリマーアロイを開発した。ダイキンのナノ分散技術を活用しPEEK中に分散するフッ素樹脂の粒子径を従来の50分の1以下に抑え、耐衝撃性や成形品としての外観品質などを高めた。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とブリヂストンは22日、乗用車向けの超低燃費タイヤ用ゴムの技術開発に成功したと発表した。原材料のポリマーや充填剤などの配置をナノレベルで最適化することによって、従来の低燃費タイヤ用ゴム比でエネルギーロスを40%以上低減、耐摩耗性能を25%以上高めた。

 東海ゴム工業は、独自開発した磁気誘導発泡ウレタン材(MIF)の用途開拓を推進する。発泡ウレタンの吸音特性とMIF特有の熱伝導性を活用して、新たにEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)などをはじめとするモーター用吸音材として提案するもの。モーター本体をMIFで覆うことで約10デシベルの防音効果が得られる一方、通常のウレタン材ではモーター表面温度が20度C近く上昇するのに対し、モーター単体と同程度であることを確認ずみ。新車開発では駆動系の電動化を背景に静粛性に対するニーズが高まっており、同社では低コストな防音技術として採用を働きかけていく。

 SABICイノベーティブプラスチックスとアルバックは11日、自動車向けポリカーボネート(PC)製ガラス部品の量産用プラズマ成膜装置「ULGLAZE(アルグレイズ)システム」を開発したと発表した。同システムは、高い成膜速度と連続プロセスを特徴としており、軽量で耐久性、空力特性に優れる樹脂ガラス部品の製造が可能という。アルバックが茅ヶ崎本社工場(神奈川県)で製造を行い、自動車および部品メーカーなどに販売する。また両社は今後も共同作業を継続し、装置とプロセスのさらなる改善を進める予定。

 鋼材に代わる構造用軽量素材として注目を集める炭素繊維強化樹脂(CFRP)。車体軽量化のキーマテリアルとして応用研究が活発化しており、今年5月の「人とくるまの技術展」では、ニッパツがサイドフレームとフロアパネルにCFRPを適用した自動車シートを展示するなど製品開発が加速している。しかし、普及拡大に向けては製品コストの低減が課題。同シートも従来比50%の軽量化(適用部品)と45%の剛性向上を実現するも、商品化にはコスト低減が不可欠。利用技術・応用製品の開発が進むなか、コストを含むスペックの最適化が急がれる。

 住友ゴム工業が新タイヤ工法「NEO?T01」を開発した。新工法は、独自工法・太陽のストリップワインディング技術をベースに、さらなる高精度化を追求するとともに、実際の仕上がりサイズで成形した金属の成形フォーマーを採用したのが特徴。ナイロン繊維などの補強材を「スチールや炭素繊維といった強靭な素材に置換できる」(池田育嗣社長)ことから、軽量化および高剛性化によるタイヤ性能の向上が可能だ。同社では、2014年発売予定の次世代軽量ランフラットタイヤの製造から導入する計画であり、高性能タイヤの差別化技術として展開していく。

 旭有機材工業は、摺動特性(滑り易さ)に特化した成形材料として熱硬化性樹脂「ゼアトライボ」を開発した。摩擦発熱に対する耐久性の指標となる限界PV値は、スーパーエンジニアリングプラスチックのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の10倍レベル。摺動後の材料表面を比較観察した結果、PEEKが融着する条件でもゼアトライボは良好な性状を保った。各種軸受用などに最適。成形体としてサンプルを供給しており、早期の事業化を目指す。

 ブリヂストンは、タイヤ原料の再生資源化を推進する。新たに補強繊維に使用する新セルロースの連続マルチフィラメント紡糸に成功するとともに、植物油脂由来のカーボンブラック製造の基盤技術を確立。また、加硫促進剤や老化防止剤といったゴム薬品については、開発のめどをつけ来年から実用化に乗り出す。これら材料で製造したコンセプトタイヤでは、「タイヤ表面のゴム物性のみで推定すると低燃費タイヤレベルの性能は出ている」(同社)。同社では、2020年の100%サスティナブルマテリアルタイヤの商品化に向けて取り組みを加速する。

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