2012年6月アーカイブ

 鋳造メーカーのコイワイ(本社・神奈川県秦野市)は、3次元データによる積層造形の取り組みを拡大する。新たに電子ビーム積層造形(EBM)システムを導入し、金属粉末を使った部品製造に乗り出すもの。同システムは、合金粉末を高速移動する電子ビームにより急速溶融・凝固させる技術で、複雑形状の部品を短時間で高精度に製造できる。同社では、試作はもとより量産への展開も視野に自動車や航空機、各種産業機器などの分野で展開していく。

 射出成形メーカーの第一樹脂工業(大阪府八尾市)は、独自技術による樹脂部品の低コスト化を提案する。内部リブを有する中空部品の生産効率化を目的に、ダイ・スライド・インジェクション(DSI)をベースに開発したDSI加熱融着成形技術の採用を働きかけていくもの。同技術は成形直後に型内で接合部を加熱して融着一体化するもので、組み立て工程の削減によるコスト低減化が可能だ。同社では、市場の低コスト化ニーズを背景に幅広い用途分野で展開していく考え。

 一般財団法人・ファインセラミックスセンター(JFCC)は、熱処理機器の販売を手掛ける大同(多治見市)および大同大学(名古屋市)と共同で、高温過熱水蒸気を利用した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のリサイクル技術を開発した。酸素濃度が低い状態で熱処理できるため、繊維の酸化劣化を防いで樹脂だけを効率的に除去できる。500度C以上の過熱水蒸気で10分間処理することにより、織物状態で繊維を回収することに成功した。今後、繊維回収が可能な樹脂種を明確にするなど実用性を高めていく。

 新日本製鉄は15日、自動車向け高張力鋼板(ハイテン)が、ホンダの軽自動車に採用されたと発表した。複雑な部品形状に対応し、強度と成形性などを両立したハイテンを開発。サイドパネルに世界初となる強度590メガパスカル級、サスペンションアームには780メガパスカル級、センターピラーには1500メガパスカル級ホットスタンプ材が採用された。

 ニッパツは、自動車用バネ部品の軽量化を推進する。高まる低燃費化ニーズを背景に、スタビライザーに関する独自技術の実用化を推進していく。すでに疲労強度の向上により中実部品の中空化を可能とする内面ショットピーニングをはじめ、中空スタビライザーのさらなる軽量化を可能とする断面サイズの最適化技術や、樹脂製スタビライザーリングなどを開発。このうち内面ショットピーニングでは採用に向けたユーザーとの交渉を開始している。技術開発力をベースに、製品の高度化に取り組むことで他社との差別化を図る。

 NTNは、鉄製プーリーを代替可能な高荷重樹脂プーリーを開発した。開発品は基材に熱硬化性樹脂を採用したもの。従来のポリアミド樹脂プーリーに比べて2倍の耐荷重性能を実現しており、軸受には高温・高荷重に対応した専用軸受を採用した。鉄製に対して重量が約3分の1であり、置き換えによって大幅な軽量化が可能だ。同社では、自動車エンジンの補機ベルト向けに提案していく考え。

 自動車部品メーカーの合志技研工業(熊本県)は、自動車用途に向けて独自開発した半凝固アルミ鍛造技術・ASP製法の展開を本格化する。鍛造品に近い高強度・高靱性を有する特徴を生かし、鋳造品の薄肉・軽量化や低コスト化技術として採用を目指す。同技術はマグネシウム合金にも適用可能で、ホイールやオイルパンといった部品での実用化を推進する。同社は独自技術による製品開発を通じて他社との差別化を推進する。

 伸銅品メーカーの権田金属工業(本社・神奈川県相模原市)は、新たに難燃性マグネシウム合金薄板の量産化を開始した。独自の双ロール鋳造法をベースに展開するマグネ合金薄板製品としてラインアップ化したもの。カルシウム添加により難燃性を向上した同製品は、600度Cに加熱しても燃焼しないのが特徴。600ミリ幅までの板材供給が可能であり、同社では建材をはじめ自動車や鉄道車両向け軽量化素材としての採用を見込んでいる。

 東レは、温度調節機能を付与したシートファブリックを開発した。吸湿ポリマーをポリエステル繊維に塗布し、水分の吸着熱、気化熱を利用して、2?4度Cの温度変化を実現。ハイブリッド車や、電気自動車などのエアコン使用電力低減による燃費・航続距離の改善につながる。実用化に向けて、着衣状態でも温度変化が体感できるよう温度変化の最大化や、裏地材や他の後加工との組み合わせなどによる最適化を進める。

 住友電気工業は、6065系アルミ合金材の量産化に乗り出した。同合金は異種金属接触に対する優れた耐腐食性を有しており、欧州では自動車用マグネシウム部材の締結用ボルト素材として採用されている。国内におけるマグネ部材開発の活発化を背景に、独自の連続鋳造圧延法による線材およびコイル材の供給を開始したもの。既存の6000系合金に比べて高強度化が可能であり、同社では鉄製ボルトの軽量化も視野に市場開拓を推進する。

このアーカイブについて

このページには、2012年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2012年5月です。

次のアーカイブは2012年7月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。