2012年1月アーカイブ

 カネカは30日、ポリエステル(PET)系非ハロゲン難燃強化耐熱コンパウンドで世界初となるUL RTI 150度Cの認証を取得した新規グレード「ハイパーライトJS(グレード名=K401NX)」を開発したと発表した。OA機器、電子部品、家電製品、自動車や電車の内部部品など、難燃性が必要とされ、長期間にわたり高温環境下にさらされる射出成形部材に向け、3月から発売を開始する。2014年度に売上高30億円を目指す。

 アフターパーツメーカーのAMS(愛知県名古屋市)は、形状記憶合金を応用した自動制御開閉グリルユニットを開発した。開発品は開閉ばねにチタン(Ti)?ニッケル(Ni)系合金を採用することで、モーターやシリンダーなどの動力を使わずに温度環境に応じたダクトの開閉を実現した。温度センサー、配線やスイッチなどが不要であり、最低限のメンテナンスで半永久的に動作する。同社では、ハイブリッド車向け装着キットの量産準備を進めており、低コストユニットとして展開していく。

 スターライト工業は、自動車の燃費改善に寄与する製品群の提案を積極化する。車体前面の空気抵抗を低減する「アクティブグリルシャッター」が日系メーカーの欧州モデルに初採用されたのに続き、国内向け車種にも数年以内の大量採用に一定のめどをつけた。車体下部の凹凸をなくすための板材「アンダーボディーシールド」についても、軽量かつ空気抵抗を大幅に低減できる特徴を売り込んでいる。近く国内拠点でも生産を開始する計画で、今後の需要動向に応じて栗東事業所や広島工場の生産設備を増強するとともに、タイや中国の拠点での生産も検討していく。

 ニッパツは、コールドスプレー技術による異種材接合の事業化に乗り出す。超高速で粉末を溶融させることなく基材に堆積する同技術は、溶射技術やろう付け技術と異なり接合面で熱的変性を生じないのが特徴。電気伝導性などの物性を損ねることなく異種金属を接合できるほか、クラッド材に比べて形状自由度が高い。すでにアルミ?銅、アルミ?ステンレス、チタン?ニッケルなどの接合を可能としており、同社では冷却用途やバスバー(接続端子)などLiB関連用途などでの採用を目指す。

 住友ベークライトは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の成形工程で使われる離型フィルムを開発、市場開拓に乗り出した。特殊なオレフィン系樹脂を使用しており、主流のフッ素樹脂系フィルムに対して割安で、かつ型追従性に優れ、高い意匠性の表現が可能になる。一時期供給の滞ったフッ素系フィルムに対して十分な供給力があることも訴えていく。すでに一部顧客に採用が内定しており、拡大の見込まれるCFRP市場に広く売り込んでいく。

 異形線メーカーの木ノ本伸線(東大阪市)は、難燃性マグネシウム合金製溶接ワイヤーおよび溶接棒を開発した。一般的にマグネシウムはカルシウム(Ca)の添加によって難燃性を向上することが可能だが、一方で加工性が低下するため伸線加工が難しい。開発品は保有する技術ノウハウにより棒およびワイヤー加工を実現したもので、TIG溶接やMIG溶接での使用を可能としている。同社は量産化を計画しており、自動車など輸送機器分野向けなどに展開していく考え。

 産業技術総合研究所は、高せん断成形加工法(HSP)を用いた新高分子ナノコンポジットの開発を加速する。燃料電池用電極材料(バイポーラプレート)や、自動車用窓材向け材料の開発に続き、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の大幅な性能向上を可能とする改質や、植物由来プラスチックの改質による新規エコマテリアルの創製にも成功した。新規材料のさらなる最適化を進めながら、ベンチャー企業「HSPテクノロジーズ」により事業化を進める。

 尾池工業は、自動車樹脂グレージング用のハードコート技術を開発した。ポリカーボネート(PC)樹脂にコートした場合、耐摩耗性を30‐40%向上させた。膜構成やハードコート剤の設計を改良することで、従来は困難だったヘイズ1%を達成した。断熱・遮熱機能のウインドーフィルムも組み合わせ、自動車の軽量化、低燃費化をハードコート技術で提案する。

 車両軽量化材料として開発が活発化している炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。欧州ではすでに1991年から市販車への採用が始まっており、2000年以降は国内でもルーフやエンジンフード、ボンネットなどに適用されるようになってきた。しかし、その高コストから「採用車種は1000万円以上の高級車が中心」(スバル技術本部・渡辺淳車体構造設計第二課長)となっており、軽量素材として一般的に普及するにはいまだ時間を要する状況。そうしたなか、富士重工業は限定車ながら「スバル インプレッサWRX STI A?Line tS」(車体価格税込み422万1000円)などでCFRP製ルーフパネルの採用を実現しており、現在でも量産車におけるさらなる適用拡大に向けた開発に取り組んでいる。

 大同特殊鋼は、自動車の駆動系部品などに使用される熱間鍛造部品の軽量化技術を開発した。新技術は、加工部分に応じた温度制御により同一鋼種で強度傾斜を付与する制御鍛造プロセス。強化したい部分を急冷・低温加工し、機械加工性を必要とする部分は高温加工することで、機械加工性を確保しつつ高強度化による部品軽量化が可能となる。コンロッドを模擬したプロトタイプ部品で強化部と軟質部の強度差を確認しており、同社では大型部品への適用可能性など実用化に向けて開発を進めていく。

 ホンダ系自動車シートメーカーのテイ・エステック(埼玉県朝霞市)は、表面温度の上昇を抑制する新型シートを開発した。二輪車向けの同シートは、赤外線を透過させてウレタン内部に熱を拡散する独自構造により、現行の黒色シートに対して約20度Cの温度低減を実現した。また、表皮材表面の形状最適化により接触時の熱の移動量を抑制し、感覚的な「熱さ」を和らげている。採用により炎天下で座れないほどシートが熱くなるのを防げることから、同社では差別化商品として採用を働きかけていく。

 ブリヂストンは、タイヤサイド部へのカラー印刷技術を開発した。新技術は、変色防止層の上に新規に開発したカラーインクと保護層を印刷するもの。タイヤ質量を増やすことなくドレスアップができるほか、デザインの再印刷を可能としている。今後、同社では実地評価を進めることにより、市場性のある技術へと完成度を高めていく方針。

 高耐食性が要求される部品では、信頼性を確保するために鋼板表面の化成皮膜を厚くするが、表面の導電性低下によりスポット溶接やアース性が悪くなるという課題がある。JFEスチールが開発した高機能化成処理鋼板「エコフロンティアJX」は、独自技術により導電性を維持しながら従来比2倍以上の耐食性を実現。皮膜損傷防御性やプレス成形性の向上により、無塗油での加工が難しい難成形部品への適用を可能としており、モーターケース部品など高耐食・難成形部品での採用が期待される。

 マツダは、貴金属使用量の低減を可能にする自動車排ガス用触媒技術を開発した。新技術は白金族元素を配置した酸化物(サポート材)を従来比25%まで微細化し、それを耐熱性に優れるアルミナ表面上に分散担持するもの。微細化により触媒性能の向上を図る一方、アルミナの凝集(シンタリング)による性能劣化を抑制することで、エンジン直下(直結触媒)において従来に比べて30%少ない貴金属担持量で量産三元触媒と同等の性能を実現した。適用により「1台当たりの貴金属使用量を30?50%削減することが可能」(技術研究所先端材料研究部門 高見明秀部門統括研究長)であり、同社では実車への搭載を順次進めていく。

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