2011年10月アーカイブ

 バイオベース(大阪市淀川区、寺田貴彦社長)は、植物由来樹脂の開発・実用化を加速する。耐熱性、耐衝撃性を大幅に向上させたポリ乳酸(PLA)や、PLAフィルム用の添加剤、ポリオールなどの本格的な実用化を急ぐ。PLA成形品は、2012年度中の商品化を目指す。

 JSPは、中国市場で自動車内外装用のビーズ法発泡ポリプロピレン(EPP)の新用途開発を加速する。とくに後部座席用EPPは、車両の軽量化と乗員保護に貢献するため新車種で採用に向けた動きが相次いでおり、電気自動車(EV)などのエコカー向けを含め、さらに採用車種の拡大を目指す。また、2013年には中国で歩行者安全保護についての法制化が見込まれることから、バンパー向けについてもこれまでEPPが採用されていなかった車種への用途拡大を推進する。

 NTNは、電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)向けモーター用軸受の製品展開を加速する。窒化ケイ素(SiN)ボールを採用したセラミック軸受の本格展開に乗り出す一方、新たに独自構造により低トルク化を可能とする製品を開発したもの。セラミック軸受は回転を支えるボールをセラミック化することで10%の重量低減と耐食性向上を実現しており、自動車用モーターにおける電食防止ニーズ向けに提案活動を展開していく計画。同社では、独自技術をベースに軸受の高機能・高性能化に取り組んでいく。

 鋳造メーカーのコイワイ(本社・神奈川県秦野市)は、独自製法による中空一体型大型鋳造部品の本格展開に乗り出す。低圧鋳造プロセスによる同製法は、独自の金型技術により鋳造法では不可能な閉殻構造を世界で初めて実現した。急速冷却による強度アップと併せて大型部品の軽量化が可能であり、二輪車(排気量1000cc)のアルミ製タンクフレームでは60%の重量軽減を達成している。同社では、金型の設計・製造を含む大幅な短納期を実現しており車体軽量化技術として普及を目指す。

 宇部日東化成の展開するポリプロピレン(PP)製中空構造板「ツインコーン」が用途拡大を加速している。電気自動車(EV)の内装材や物流資材などに相次いで採用されたほか、省エネに寄与する蓄冷熱剤パックも小売店向けの採用が間近となっている。成形加工しても強度の均一性が保たれることから、自動車向けに複数部材を一体成形することによるコストダウン提案にも取り組み始めた。需要の拡大を見込んで、岐阜工場に年内の完成を目指して導入中の第2系列の稼働を待たず、次期増設の検討にも着手した。東南アジアでの拠点確保を視野に入れている。

 神戸製鋼所は、金型表面の耐酸化性を高めて自動車向け高張力鋼板(ハイテン)の成形性を向上するコーティング技術を開発した。窒化チタンにアルミを加えて強度を上げ、さらにシリコンを付与して耐酸化性を向上。これをコーティング膜に混合することで、金型の耐酸化性を高めることに成功した。同社は成形時など関連技術の開発を進め、自動車分野におけるハイテンの採用拡大を推進する方針。

 産業技術総合研究所などの研究グループは、単層カーボンナノチューブ(CNT)を極微量添加しただけで導電性が得られる樹脂を開発した。単層CNTの分散を工夫することによって、0・01重量%の添加で体積導電率が1センチメートル当たり10のマイナス3乗ジーメンス(S)と従来技術に比べて100倍向上した。極微量の添加のため、樹脂やゴムの特性を維持することができる。

 朝日ラバーは、LED関連事業を加速する。保有する技術ノウハウをベースに、新たに配光を制御する「ASA COLOR LENS CAP」を開発した。同製品は3528サイズのLEDに対応したもので、用途に応じた配光制御によりLEDの使用個数を削減できるのが特徴。集光タイプ、高配光タイプ、側面配光タイプをラインアップし、車載・一般照明から情報通信まで幅広い用途への適用を可能としている。同社では、独自製品の積極展開により成長市場でのさらなる成長を目指す。

 ポリプラスチックスは12日、新たな樹脂部品の開発を目的とした独自の断熱成形技術や金属接合技術などを開発したと発表した。樹脂部品の品質向上・コストダウンが可能な射出成形技術「アドバサーモ」や金属と樹脂を強固に接合する技術「レザリッジ」のほか、樹脂特性を考慮し部品の軽量化が図れる設計技術「練成解析」をそれぞれ開発した。同社ではこれらの新規技術を顧客の部品開発支援などに活用することで、ユーザーに対するソリューション活動をさらに強化する方針。

 トヨタ自動車は11日、バイオポリエチレンテレフタレート(PET)を原料とし、耐久性などを大幅に向上させた内装表皮材を開発、内装材表面積の約80%に採用したと発表した。従来のバイオPETでは適用困難だったシート表皮やフロアカーペットなどの内装部品への採用が可能となった。

 山下マテリアル(東京都品川区)は、熱伝導樹脂の用途展開を加速する。絶縁化・軽量化・形状自由度といった特徴を生かし、LED電球の筐体など成長分野での採用拡大を目指すもの。すでに材料提供をはじめシミュレーション技術を応用した設計提案や試作、特性評価までの事業体制を整備しており、一連のサービスをソリューションとして提供することで顧客開拓につなげていく考えだ。同社では、積極的な取り組みにより金属製品の代替を図っていく。

 産業技術総合研究所と単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)は6日、チタン並みの熱伝導率を有する新たな複合材料を開発したと発表した。カーボンナノチューブ(CNT)と炭素繊維(CF)をゴムに分散させたもので、高放熱性と柔軟性を両立させていることが特徴。電子機器の高機能化にともない熱対策が重要性を増すなか、軽くて柔らかい放熱材料の実現が期待される。

 軽量化ニーズの高まりを背景に自動車分野における高張力鋼板(ハイテン)の開発・実用化が加速している。新日本製鉄と神戸製鋼所がボディー骨格部品向けに世界で初めて1180メガパスカル級ハイテンを実用化する一方、JFEスチールは外板パネル部品として新たにフードパネルへの採用を実現した。世界的に燃費規制が強まるなか、車体軽量化の必要性が加速度的に高まっており、鉄鋼各社では製品の高性能化を通じてハイテンのさらなる適用拡大を推進していく。

 マツダは、住友金属工業およびアイシン高丘と共同で1800メガパスカル級高張力鋼板(ハイテン)を用いた自動車用部材を開発した。開発したのはフロントおよびリアバンパーの内側に設置するバンパービームで、従来に比べて強度を約20%向上することで4・8キログラムの軽量化を実現している。自動車部材として実用化されているハイテン材は1500メガパスカル級がこれまでの最高だった。同社では、2012年初頭から発売する新型クロスオーバーSUV「マツダ CX?5」に採用する。

 デンソーは、オール樹脂製の電子スロットルを開発した。独自配合の高精度ポリフェニレンサルファイド(PPS)と直列式の同時成形技術の開発により、アルミ切削加工品と同水準の高精度化を達成したもので、重量680グラムと世界最軽量を実現した。オール樹脂製スロットルの製品化は国内初。新製品はバルブ組み付け工程数の削減を可能とするなど従来品に比べてコスト面でも優位性を確保している。すでに国内自動車メーカーに採用されており、同社では次世代電子スロットルとして採用拡大を図っていく。

 デュポンのバイオ樹脂が自動車分野を中心に採用を拡大している。カーボンニュートラルといった環境性能に頼らず素材としての機能・性能で用途開拓を推進するという方針のもと、着実に実績を伸ばしているもので、製品に対する市場評価も「5年前に比べてだいぶ変わってきた」(同社)。今年1月には世界的な産業用酵素・機能性食品素材メーカーのダニスコ社買収によりセルロース系原料の開発に必要な酵素技術を取得し、原料多様化に向けた取り組みを強化。同社ではさらなる普及に向けて開発および用途開拓を加速させていく。

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