2011年6月アーカイブ

 樹脂加工メーカーのPLAMO(本社・埼玉県本庄市)は、樹脂射出成形技術の高度化を推進する。強度不足などの原因となるウェルドライン制御を目的に、独自の加工技術であるIMM工法を開発した。同工法は射出時にごく薄い製品を作り、その後にキャビ体積を広げ樹脂を供給しながら最終形状に仕上げるもので、ガラス繊維強化樹脂の高強度化などに有効。同社では、ボイド・ヒケを抑制するIPM工法との複合化に着手しており、技術の高度化を通じて樹脂部品の用途拡大を図る。

 千葉県が主催する千葉県木質バイオマス新用途開発プロジェクトチームは、「千葉県産木質プラスチック」の普及に向け地元企業との連携をさらに強化する。すでに製品化している雑貨などだけでなく、自動車用途での展開を目指し、一部企業と検討に入った。また、混合する石油系プラスチックや、混合割合などバリエーションも拡充する。未利用の地域資源を活用し、既存の石油系プラスチックの代替を進める。

 トピー工業は、独自の材料技術を応用した新規事業の育成を推進する。独自製法による耐熱・高強度マグネシウム複合材料で、新たに丸ヱム製作所と共同で軽量ネジを開発し、電子機器や自動車部品向けに提案を開始。また、金属ガラスを応用したコーティング技術でも用途開拓の一環として、東北大学などの協力を得て金属ガラス溶射皮膜をセンサー素子に応用した磁歪式トルクセンサーを開発した。同社では、これら応用製品の開発を通じて独自材料の普及促進を図る考え。

三協マテリアルは、次世代環境車向けに高性能アルミ製ヒートシンクを提案する。同製品は、独自のフィン形状により従来のくし型ヒートシンクに比べて放熱性能を約30%向上しているのが特徴。半分のフィン高さで従来品と同等の放熱性能を確保できるため、装置の小型・軽量化が可能なほか、単純な構造により振動などに対する高い信頼性を備えている。こうした特徴を生かしてEVやHVでの採用を目指すもので、同社では用途開拓の一環として取り組みを強化する。

リケンテクノスは、自動車内装用途に向け、製造コストを抑えつつ高意匠性と高耐久性を実現したアクリル製の加飾シートを開発した。エンボス加工したフィルムを真空圧空成形により内装材に適用できるようにしたもので、フィルムの凹凸感により木目調やカーボン素材の質感を表現した。従来、フラットなタイプが主体だった市場に高い意匠性を武器に切り込む。2012年に上市される乗用車への採用が決まっており、今後はその実績をもとに、パソコン筐体など家電製品へも攻勢をかける。初年度1億円、中期的に5億円規模の売り上げを目指す。

 スズキは、自動車部品向け高機能ポリプロピレン(PP)材料を開発した。新材料はホモポリプロピレン(h-PP)をベースに水添スチレン系エラストマー(SEBS)を添加した2元系材料で、タルクなどの無機充填材を使用せずに従来材と同等の機械物性を実現したことが特徴。タルク添加量に相当する軽量化と透明性付与により無塗装化も実現している。従来材に対して「部品レベルの低コスト化が可能」(同社開発推進部 長島洋明氏)なことから、同社は実部品への適用を推進する。

 九州大学先導物質化学研究所の高原淳教授らは、樹脂や金属などの異種材料を簡単に接着・剥離できる技術を開発した。2枚の基板表面に正の電荷(カチオン)と負の電荷(アニオン)を持つポリマーをそれぞれブラシ状に成長させるもので、プラスとマイナスのイオンが引き合う静電相互作用を活用して接着する。水、塩水によって接着・剥離できるため、医療材料などへの応用が期待できる。

ダイキン工業は、自動車向けフッ素材料事業を拡大する。電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)向けの材料供給や環境規制強化への対応を視野に入れ、最先端材料の開発や提案を積極化する。次世代車の車載用電池材料やガソリン・ディーゼル車の燃料透過規制対応素材などで攻勢をかける。従来型自動車と次世代車の両用途で拡販を進め、自動車関連のフッ素材料の販売を2010年度の約120億円から15年度には約200億円と6割以上引き上げる方針。

 東洋ゴム工業は、タイヤ外観の新自動検査システムを開発した。新システムは光切断法による画像処理技術をベースとしたもので、タイヤのトレッド部全体を短時間で検査できるのが特徴。人による目視・触感検査との組み合わせにより外観検査の精度向上が可能だ。桑名工場を手始めにグループ国内外の全生産拠点に展開する計画で、建設中の中国工場にも導入する予定。同社では、検査システムの高度化によりグローバル規模で高水準の品質平準化を推進する。

JFEテクノリサーチは6日、樹脂系材料の高速引っ張り試験評価技術を確立し、評価試験の受託を開始したと発表した。近年、金属材料に加えて樹脂系材料でも自動車の構造部材や電子機器向けに高速変形挙動評価ニーズが高まっていることを受けて開発したもので、幅広い樹脂系材料で同評価技術を確立したのは世界初という。強化繊維との複合材料でも技術確立に取り組み中。複数の企業からの受注実績を有しており、樹脂メーカーをはじめとした幅広い顧客への展開を強めることで、3-4年後に年間5000万円の受注につなげる。

 アーレスティと豊橋技術科学大学は高輝度光科学研究センターと共同で、ダイカスト材の疲労破壊現象の解明に成功した。高輝度放射光X線CTスキャンを用いた統計的解析により、複数の気孔(ポア)が局部的に近接し、かつダイカスト材表面に近い場合に疲労亀裂が発生することを突き止めたもの。物理的に高密度ポアの発生を完全に抑止することは難しいが、今回の研究成果によりポアの配列パターンを制御することでダイカスト材の信頼性向上が可能となることがわかった。

 名古屋大学大学院の小橋眞准教授は、優れた耐熱性を有する発泡金属材料の開発に成功した。独自開発した新発泡技術により実現したもので、開発したアルミニウム(Al)-チタン(Ti)発泡金属は気孔率90%で比重は0・35。融点が1340度Cと高く、800-1000度Cと既存の発泡アルミニウムの4-5倍の耐熱性を有している。衝撃吸収特性などにも優れることから、建材や輸送機器をはじめさまざまな分野で用途展開を検討していく。

 藤倉ゴム工業は、炭素複合材の用途展開を加速する。主力のシートワインディング(SW)法では、独自の積層技術により従来比20%の強度アップを実現するなど、ゴルフシャフト事業で蓄積した技術ノウハウをベースに取り組むもの。ドライブシャフトといった次世代環境車向け軽量部品などでの採用を目指しており、開発したカーボン製シャフトでは金属シャフトに対して1キログラムの軽量化と小径での大トルク伝達を可能としている。同社では、積極的な取り組みにより同事業の規模拡大を推進する。

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