2010年11月アーカイブ

 住友化学は、自動車部品や家電部品などで金属代替を狙う有機繊維強化ポリプロピレン(PP)について、2011年度内に千葉工場でベンチスケールでの生産に移行し、サンプル供給を開始する方針だ。サンプル品により需要家ニーズを取り込み、早期の本格採用につなげていく。有機繊維強化PPは、繊維強化樹脂でありながら比重が1・0程度と極めて軽量。このため金属のほか、他の繊維強化樹脂からの代替でも大幅な軽量化を達成できる新材料として提案活動を強めていく考え。

 ヘガネス・ジャパンは、粉末焼結部品の高強度化を推進する。自動車用ミッションギアやコンロッドなど高性能構造部品への展開を視野に、1回の成形・焼結で機械加工による溶製鋼並みの強度特性を可能とするソリューション提案を強化するもの。すでに超高密度焼結鋼材「Hipaloy」では、表面転造処理との組み合わせによりミッションギアに対応可能な強度特性を実現しており、高負荷部品における他製法からの代替を軸に高強度用途の展開を本格化する。同社では積極的な取り組みにより、粉末焼結部品の市場規模拡大を目指す。

 日立金属は、新世代ダイカスト金型用鋼「DAC?MAGIC」の採用拡大を推進する。従来鋼に対して耐ヒートクラック性や耐割れ性、被削性に優れる特徴を生かし、自動車部品や電装部品での普及を図っていく。自動車部品では大手ダイカストメーカーや内製用として国内自動車メーカーから高い評価を得ており、ダイカスト製品のトータルコスト低減を可能とする高性能金型材料として展開を加速する。同社では、積極的な営業活動により同金型材料の普及促進に取り組んでいく。

 ヘガネス・ジャパンは、高周波用途向けに軟磁性鉄粉のSomaloy5P・シリーズの本格販売に乗り出す。同製品は、車両用チョークコイルやリアクトルコアといった高周波数域用途で主流となっている鉄?シリコン系合金粉と同等の磁気特性と低コスト化を実現している。開発要素があったため、これまで販売を一部ユーザーに限定していたが、来年初頭から本国スウェーデンで量産に移行するのを受け、日本での営業活動を積極化する。同社では成長分野である磁性材用途の開拓により、国内鉄粉市場の拡大を目指す。

 産業技術総合研究所は、フィラー表面を化学修飾することなく樹脂中に高粉体充填および高分散させることが可能な低環境負荷型プロセスを開発し、同プロセスを用いた耐紫外線セラミックス複合プラスチックの製造に成功した。湿式ジェットミルを利用した無機材料の解砕により、フィラー間の凝集力を弱めることで可能にした。化学表面処理が不要なためコスト低減につながるうえ、粒子活性の低下を抑えられる。情報・家電・自動車産業など、高度な信頼性が必要な分野で使用される発光ダイオード(LED)といった光学封止剤や放熱部材、自動車および住宅用の構造部材などへの展開が期待される。

 物質・材料研究機構や旭硝子、東洋ガラスなどが共同で取り組む、ガラス製造の「気中溶解」技術の開発プロジェクトが着実に進展している。このほど、溶融が難しい無アルカリの液晶用ガラスなどに向けて、多相プラズマと酸素燃焼炎とのハイブリッド化による相乗効果および熱源の安定性と耐久性を確認すると同時に、ホウ酸成分の揮発を実用レベル内に抑制することに成功した。ソーダ石灰ガラスなどの汎用ガラスについては、バーナーによる酸素燃焼炎のみによる気中溶解により、世界最小の消費エネルギー(1キログラム当たり1200キロカロリー)での溶解に見通しをつけた。2015年ごろに小型炉を実用化し、さらに30年ごろまでに大型炉の実用化を目指す。

 住友金属工業は、トヨタ自動車などと共同で低熱容量化と軽量化を実現した2重管式エキゾーストマニホールドを実用化した。耐熱性に優れたステンレス鋼板「NAR?AH?4」を材料に、プレス成形法により内管の肉厚を0・6ミリメートルまで薄肉化したもの。低熱容量化により触媒の昇温スピードを向上するとともに25%の軽量化を図った。同製品は、トヨタ自動車の量販車に実車搭載されている。同社では、軽量化および排ガスクリーン化に寄与する同エキゾーストマニホールドの採用拡大に取り組んでいく。

 米ネイチャーワークスLLCは、日本および韓国市場で耐久材向けポリ乳酸(PLA)を強化する。新たにD体をほとんど含まない高光学純度のPLAを開発・販売する計画で、両市場への投入を予定している。また、すでに開発ずみの耐熱・耐衝撃タイプの新グレード「3801X」を日本で12月に販売開始する。この2つの耐久材向けグレードで自動車分野、電気・電子機器分野など、今後大幅な需要増が見込まれる分野でのシェア獲得を目指す。

 朝日ラバーは、キャップ付き発光ダイオード(LED)製品「ASA COLOR LED」の拡販を推進する。製品の標準化や規格対応を進めることで採用拡大を図るもの。主力の自動車内装用では新たに白色系照明で252色を標準化するとともに、バラつき範囲の狭小化を図りリードタイムの短縮化を実現。また一般照明用では米国のANSI規格に対応する一方、ハロゲンランプなどの規格外色を整備することで広範な市場ニーズへの対応を図った。海外シフトが進む車載用途では、製品ラインアップの整備を背景に海外展開も積極化していく。

 日本金属は、合金開発を軸にマグネシウム製品の用途開拓を推進する。新たに耐力300メガパスカル超を有するAZ61コイル材と、冷間成形可能なマグネシウム?リチウム合金の量産技術を確立したもの。同合金は強度と成形性のバランスに優れた機械的特性を実現しており、独自の集合組織制御技術を応用した製品(TMP材)と合わせ、冷間成形によるマグネ製品の市場創出に取り組む方針。同社では、一連の取り組みによりマグネ製品の市場拡大を目指す。

 ベルギーのソルベイは、ソルベイ・アドバンスト・ポリマーズを通じ、三菱ガス化学とバイオナイロンの共同開発を推進する。三菱ガス化学が開発したヒマシ油由来のセバシン酸とジアミンからなるバイオナイロンをベースに改良・発展させる。同ナイロンが有する高耐熱性を生かして、ソルベイ・アドバンスト・ポリマーズが扱うナイロンのラインアップ拡充を目指す。

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