2010年1月アーカイブ

 昭和高分子は、高熱伝導率バルクモールディングコンパウンド(BMC)をはじめとする高機能不飽和ポリエステル樹脂成形材料で、自動車市場を深耕する。モーターコイル封止用高熱伝導率BMCが、2009年春に発売された「3代目プリウス」に採用されたのを皮切りに、他の自動車メーカーからの引き合いも活発化。さらに熱伝導率を2・5ワット/メートル・ケルビンまで高めたグレードも開発した。同社は成形材料の高機能品比率を5割程度に高める目標を掲げており、その実現に向けて最重点ターゲットと位置付ける自動車業界での存在感を一層高めていく考えだ。

 住友ベークライトは、欧州においてフェノール樹脂のケミカルリサイクル設備導入の検討を開始した。英国の建材メーカーが展開するフェノール系発泡断熱材の需要拡大を環境面から後押しするため、リサイクルの体制を整備する。将来的には自動車部材の循環型リサイクルなどへの展開も念頭に置く。同樹脂のケミカルリサイクルは現在、日本の静岡工場で自動車部材関連で顧客との実地試験を進めており、この取り組みの成功が確認された後にベルギーにも設備を導入する考え。

 SABICイノベーティブプラスチックスジャパン(本社・東京都千代田区、秦孝之社長)は、環境対応型素材の展開を加速する。使用ずみPETボトルを原料としたポリブチレンテレフタレート(PBT)系樹脂「バロックスiQ」の用途開拓を推進、新たに電気・電子部品など工業用途向けに本格販売を開始する。また、ハロゲンフリーで高い難燃性を有する特殊変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂でも、被覆材用途を中心にこれまで海外が先行していたが、日本市場での需要拡大を図る。環境配慮を切り口に独自素材の規模拡大につなげる方針だ。

 住友大阪セメントは、ロストワックス精密樹脂成形法(LWIM)に対する引き合いが急速に高まっている。中空構造を持つような複雑な形状のエンジニアリングプラスチック成形品を安定した寸法精度で、しかも比較的短時間で一体成形できることが評価され、自動車や半導体装置、エンジニアリング関連からのサンプル要請は極めて強い。液体・気体などの流体を搬送する配管、継手、バルブからの立ち上がりを見込んでおり、2010年度中の月間出荷量50トン(外殻樹脂量換算)が視野に入ってきた。当面、10件以上の採用を目指して顧客層を広げていく方針。

 神戸製鋼所は14日、表面にエンボス加工を施した二輪用チタン製マフラーが川崎重工業の欧米向け大型バイクに採用されたと発表した。これまでも大型バイク向けにチタン製マフラーの採用例はあったが、今回のチタン素材は初めてエンボス加工で表面に凹凸を施した新しいデザインの素材。神鋼は今後も多様化する需要家ニーズに的確に対応し、二輪用、四輪用マフラー向けチタン素材の採用拡大を目指す方針。

 CO2排出削減ニーズの高まりは、生産プロセスの効率化やライフサイクルアセスメントを観点とした原材料の見直しにまで及び始めている。プラスチックについては原料の脱石油化を目的にバイオプラスチックの開発が世界的に進められており、2008年の原油高騰時には「瞬間的にコストが逆転する可能性があった」(栃岡孝宏主幹研究員)こともあり、原料の安定調達の観点からも取り組みに拍車がかかっている。

 世界的にCO2排出削減ニーズが高まるなか、自動車各社は低燃費化の取り組みを加速させている。今年に入り電気自動車をはじめとする次世代環境対応車の開発・実用化の勢いが増しているが、それでも喫緊の課題はガソリンおよびディーゼルエンジン搭載車種の燃費向上だ。ハイブリッドシステムをはじめとする低燃費技術の1つに車体軽量化があり、軽量化を目的とした金属部品の樹脂化が急速に進んでいる。環境対応車の開発を推進するマツダの動向を探った。

 住友電気工業は、自動車向け焼結部品の高機能化を推進する。自動車業界における環境ニーズの高まりを背景に、部品軽量化や磁性用途の取り組みを積極化するもの。軽量化では独自製法のアルミ合金部品「スミアルタフ」の四輪車展開を強化するほか、磁性用途ではハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向けにリアクトルといった軟磁性部品の受注獲得を目指す。同社では、技術力を軸に製品開発を進めることで同事業の成長性を確保していく。

 住友大阪セメントは、電気絶縁系の高熱伝導材料「ジーマ・イナス」シリーズの事業拡大に拍車をかける。2007年から展開する熱可塑性樹脂をベースにしたグレードが、発光ダイオード(LED)やモーター向けで20件以上の採用に結びついている。09年夏に本格市場投入した熱硬化性樹脂である液状エポキシ樹脂ベースの「リコ・ジーマ・イナス」もすでに100件以上の有償サンプルを提供し、うち3割以上の案件が2回目のサンプル提供を求めており、開発が進んでいる。同社は、セメント会社として培った無機材料に対する知見を生かし、ジーマ・イナスシリーズの市場を広げていく方針。2年後には売上高を3億円へと引き上げ、その後も倍々ペースで売り上げ拡大を目指していく。

 NOKは、環境自動車向け製品の取り組みを推進する。シール事業では、レシプロエンジン車への導入拡大が見込まれるバイオ燃料やアイドリングストップなどの環境技術に対応した製品を拡販するほか、車載用2次電池や燃料電池部品の開発・実用化に取り組む。また、フレキシブルプリント配線板(FPC)事業では、信号系を主にハーネスからの代替を推進する計画で、新たに専属の営業部門を発足させた。同社では、エコカーをターゲットにした取り組みを強化することで事業の成長性を確保する考え。

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