2009年11月アーカイブ

 アイシン精機は、耐摩耗アルマイト処理の高速化技術を開発した。エンジンピストンを対象とした新技術は、高速化を目的とした電流密度の上昇により増加する発熱量を独自の高速冷却機構により抑制することで、処理時間を従来の24分の1に短縮化することに成功したもの。これをベースに前後の加工工程との一貫同期化を実現し、従来のバッチ式に対して電力消費量の30%削減などを可能とする高効率生産プロセスを確立した。すでに国内7ラインで新技術を導入しており、同社では海外拠点を含め横展開を図っていく考え。

 ホンダは、大幅な効率化を可能とする自動車の新防錆処理技術を開発した。加温型チクソ剤を添加した粘度調整型高浸透ワックスの開発により実現したもの。同ワックスは60度Cの加熱で流動性が高まる一方、冷却により網目状の構造体を形成するため再加熱しても液ダレすることがないのが特徴。既存の生産ラインに導入が可能なほか、作業員の熟練度によらない確実な塗布作業を実現している。同社では、欧州向け08年モデルから適用している。

 サンスター技研は、自動車分野における事業展開を加速する。独自の高分子技術をベースに環境対応や生産性向上を追求した製品展開を積極化することで、同分野における事業規模の拡大を目指すもの。加熱硬化シーリング材や高剛性・振動吸収型発泡充填剤など新製品を相次いで市場投入しており、すでに塗布型板金補強材などが採用され始めている。同社では、独自商品の拡充により同分野における他社との差別化を推進する。

 ニッパツは、自動車用シート事業の競争力向上を推進する。コンピューターによる予測・解析技術などを応用してシート性能に関する理論化の取り組みを強化するもの。その成果をもとに強度や剛性といった観点から骨格部分の共有化を進め、開発期間の短縮化や性能・品質レベルの向上を図る。同時に、高まる軽量化ニーズに対応するため、14年モデルへの採用を目指して30%の重量軽減を可能とする独自の骨格構造を開発する計画。同社では、一連の取り組みにより新規受注の拡大を図る。

 帝人は、非可食資源由来の新規バイオポリマーを開発した。木質バイオマスから得ることができる芳香族化合物のバニリンを精製後、各種触媒を用いて重合したもので、代表的なバイオポリマーであるポリ乳酸(PLA)よりも約100度C高い融点を持つ。また、ポリフェニレンサルファイド(PPS)に近い機械的特性を有していることから、エンプラが多く使われている自動車や電気・電子部品用途での利用が可能という。非可食資源の活用がバイオプラ普及の大きな課題となるなか、同社ではさらなる物性向上や重合技術の確立などを図り、早期実用化につなげていくとしている。

 小野産業は、金属フリーながら金属調の意匠を実現する多層フィルムを使用し、金型内でプラスチック部品と一体成形(インモールド・フィルム・インサート成形)する加飾技術の実用化にめどをつけた。コア技術である高速ヒートサイクル成形(RHCM)技術と組み合わせることで、シボなどの転写率を高めてメリハリのある高い意匠性を実現。さらに、部品を包み込むような絞り成形をしても色ムラなどの問題を起こさない加工法を開発したもの。RHCMを付加価値化した「R&I」技術として、携帯電話、パソコン、薄型TVなどの筐体や、自動車内外装部品などをターゲットに用途開発を進めていく。

 ダイカストメーカーのアーレスティ(東京都中野区、高橋新社長)は、自動車分野における用途展開を推進する。アルミ部品でNI法により高強度部品への展開を推進するとともに、高真空GF法を軸にボディーやフレームでの採用拡大を目指す。また、軽量化ニーズの高まりを背景に取り組むマグネダイカスト部品では、耐熱合金をベースにアルミや樹脂との差別化を進め受注拡大につなげる考えだ。同社では、一連の取り組みにより国内市場の成熟化や自動車の電動化進展といった環境変化に対応していく。

 日産自動車は、作業性に優れる低透過燃料ホースを開発した。PZEV(先進技術搭載車)用に開発した新燃料ホースは、フッ素樹脂FEPフィルムを中間層に、内層をフッ素ゴム、外層をヒドリンゴムとした3層構造をしている。3元系フッ素樹脂をバリア層とした現行の多層ゴムホースに比べて、E10燃料での燃料透過量を5分の1と低減するとともに、パイプ挿入力を大幅に改善した。同社では、PZEVエバボ規制に対応するフィラーホースとして2010年型セントラPZEVに採用している。

 不飽和ポリエステル樹脂メーカーのジャパンコンポジットは、軽量SMC(シートモールディングコンパウンド)の用途開拓を加速する。数年前に開発して以降、多様な分野の顧客への提案を進め、いくつかの案件で採用も決まりだした。日系自動車メーカーにも、高意匠性を維持しながら燃費向上に役立つ材料として評価が進んでおり、年内には外板部材として正式採用を見込める案件もある。同社は、軽量SMCを高級バスタブ向け成形材料とともに戦略商品に位置付けて販売量を拡大していく考えだ。

 自動車部品メーカーのワイテック(本社・広島県)は部品の軽量化を推進する。独自の技術ノウハウを基に新たに鋼板中空構造のブレーキペダル、樹脂成形工法によるクラッチペダルおよび780メガパスカル級高張力鋼管を用いたトーションビームを開発したもの。このうちクラッチペダルでは、支点ピンおよびペダルの樹脂化などにより従来品に比べて58%の軽量化と21%のコスト低減を実現している。同社では、独自の軽量化技術によりさらなる事業拡大を目指す。

 トピー工業は、従来に比べて約15%の軽量化を実現したISO方式の大型車用ホイールを開発した。新製品は独自の軽量化技術・コルゲートトリムとECOD成形ディスクを組み合わせることで実現したもの。従来品と同等の強度を維持しつつ薄肉・軽量化を達成しており、来年3月から量産を開始する計画。国内の大型車は、ホイールの取り付け方式が従来のJIS方式からISO方式に変更されている。同社では、他社に先駆けて新方式に対応した軽量ホイールを市場投入することでさらなる事業拡大を図る。

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