2009年10月アーカイブ

 神戸製鋼所は29日、マフラー用耐熱チタン合金がトヨタ自動車の「レクサス LFA」に採用されたと発表した。採用されたのは、2004年に独自開発した耐熱チタン合金「KSTI?1.2ASNEX」。同合金が有する耐熱性能や耐高温酸化性能、さらには成形性などが評価されたもので量産の4輪車では初。同用途で一般的に使用されているステンレスに比べて比重が約60%と軽く、車体の軽量化に大きく貢献している。

 日産自動車は、自動車開発・試作におけるCAE(コンピューター支援エンジニアリング)活用強化の一環として、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)に特有のNVH(騒音・振動・突き上げ)や熱処理問題などでの適用を目指す。同社は、すでに新車の開発?試作工程の5割程度でCAEを適用しており、将来はその比率を7割まで高められると予想している。

 豊田合成は、外板、ドアなどを含めた自動車部品のプラスチック化の提案を加速する。自動車産業がエコカー時代に突入し、部品の軽量化に対するニーズが一段と高まっていることが背景。この一環として、ガラス繊維(GF)強化ポリプロピレン(PP)を使ったオール樹脂製のサイドドアの試作品を開発し、「第41回東京モーターショー」(一般公開=10月24日?11月4日)で展示した。難易度の高いドア構造体でプラスチック化の道を示すことで、その他の部品でも樹脂化の可能性を大きく広げていく考え。

 デンソーは、半導体レーザーによるエポキシ樹脂接着技術を開発した。反応性モノマーを用いた3元硬化システムにより秒単位の超速硬化性エポキシ樹脂を開発することで実現したもの。新技術は、熱風炉硬化に対して90%以上の省エネ化を達成しているほか、熱可塑性樹脂のレーザー溶着では困難な異材接着接合を可能としている。同社では、生産プロセスに適用していくことで環境負荷低減を推進していく。

 ニッパツは、高周波振動に対して優れた抑制効果を有する新型バネ「とつばね」を開発した。新製品は、皿バネの中心部と周辺部に立壁を設けた構造により、バネの振動で生じる加震源や支持物との摩擦抵抗を低減したのが特徴。摩擦によるヒステリシス損失がなく、100ヘルツ以上の高周波振動に対して優れた伝達抑制効果を発揮する。すでに自動車用センサーの支持部材用途などで実用化に向けた取り組みを行っており、高周波振動向け防振部品として用途展開を図っていく計画。

 キョーラク(大阪市中央区、長瀬孝充社長)は、自動車向け発泡ブロー成形品の展開を推進する。ポリプロピレン(PP)発泡樹脂をベースにダクト部品への適用拡大を目指すもの。高度な成形技術により製造される同製品は通常のブロー成形品に比べて30?50%の軽量化が可能。また、部品自体の断熱性向上により断熱用ウレタン貼りが不要となるため省資源や生産性向上が図れる。同社では、車体軽量化や環境負荷低減を背景にインパネダクトなどへの採用拡大に取り組む考え。

 24日から幕張メッセで第41回東京モーターショーの一般公開が始まる。ハイブリッド車や電気自動車といったエコカーの注目が高まるなか、環境対応を意識した新素材や材料置換・新設計による既存システムの高度化も提案されている。

 カナダの自動車部品メーカー・ウッドブリッジは、自動車内装部品の軽量化を推進する。保有する原料およびプロセス技術をベースに独自の軽量化技術を確立し、シートクッションやシートフレーム、天井材で30?45%の重量削減を実現した。すでに4つのアプリケーションが実用化されており、軽量化自動車部品「グリーンライト」として展開する。同社では、バイオ原料を用いたウレタン製品「バイオフォーム」なども製品化しており、環境負荷低減技術・製品として採用を働き掛けていく。

 アジア技研(福岡県北九州市)は、独自開発したマグネシウム合金用スタッド溶接技術の採用拡大に取り組む。新たにマグネ合金の輸入販売に乗り出したもので、採用でネックとなっているコスト面の改善を図る。同溶接技術はプレス製品表面(体裁面)に溶接痕を残さずに専用ねじを溶着することが可能。同社では、材料を含めた使用環境を整備することで本格普及を目指す。

 権田金属工業(本社・神奈川県相模原市、権田源太郎社長)は、マグネシウム合金板のプレス成形技術に関する実証研究に着手する。経済産業省の助成テーマとして正式に認可されたもので、開発期間は来年3月までの半年間。アマダ製サーボプレス機を新たに導入し、マグネ合金AZ61板を用いたプレス性の実証に取り組むほか、プレス加工による軽量・高強度なA4型ノートパソコンや携帯電話といった筐体の試作開発も実施する計画。同社では、プレス成形技術の高度化によりマグネシウム合金板の市場拡大を図る。

 東レは、機械物性を維持しながら流動性を大幅に向上させたポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂の新グレードを開発した。新たなポリマー分子設計を踏まえた変性技術により、ポリマー分子中に分子鎖同士を絡みにくくする構造を組み込むことで実現したもの。射出成形モデル実験では、従来のPBT樹脂と同等の機械特性を維持しつつ最大80%の高流動性を確認しており、同等の流動性なら溶融成形加工温度を20度C程度低減することが可能だ。同社では、「トレコン ナノフロー」シリーズとして自動車部品や電気・電子部品向けに展開していく。

 東レは、フィルム事業においてオンリーワン製品の育成に力を注ぐ。無金属で金属外観を表現できる易成形フィルムの量産体制を構築、本格供給を開始した。同フィルムは、従来のメッキ・塗装工程を省け、トータルコストの削減や環境負荷を低減できる利点がある。通信機器や家電用途で評価が進んでおり、自動車部品などにも用途を広げていく。このほか、燃料電池用途向けにポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルムのサンプルワークを本格化しており、2軸延伸ポリエステル(PET)フィルムや2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムに続く新たな柱に育成する。

 住友金属工業は、自動車関連技術の拡充・強化を推進する。鋼管を用いた1470メガパスカル以上の3次元熱間曲げ焼き入れ量産加工技術(3DQ)を世界で初めて開発するとともに、高張力鋼板(ハイテン)の高品質・高効率化技術を確立した。自動車メーカー各社は二酸化炭素(CO2)排出削減を目的とした車体の軽量化の取り組みを強化している。同社は自動車関連技術の高度化によって、同分野での成長性を確保したい考え。

 ポリプラスチックスは、樹脂成形部品の設計・評価技術の開発を強化する。独自の測定・解析方法や同社が保有する膨大な樹脂データを駆使し、ユーザーの開発支援ツールなどに活用するのが目的。すでに、成形部品の残留応力評価や寿命予測を可能とする新手法の開発に成功しており、材料供給にとどまらず、トータルソリューション活動の一環として、技術開発を積極的に推進していく方針だ。

 クラレは、ガラスおよび金属への接着性に優れた新規熱可塑性エラストマーを開発した。独自のアロイ化技術などを駆使し、既存の熱可塑性エラストマーと同等の性能を維持しながら、高い接着性を付与することに成功した。プライマーなどの前処理が不要で製造工法の省略化が図れるのが特徴。ガラス、金属に対して実用に耐える接着性能を有するエラストマーは世界で初という。自動車や電気・電子部品、エネルギー関連など幅広い用途を対象に、日米欧アジアで同時にマーケティング活動を開始する方針で、2011年度の本格事業化を目指す。

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