2009年8月アーカイブ

 産業技術総合研究所(産総研)は26日、マグネシウム合金を高温の超純水で処理するだけの極めて簡単なプロセスで、表面に多様な色彩を与える処理技術を開発したと発表した。表面にナノメートルスケールの構造体を形成し、色彩(構造色)を付与するもので、従来の塗装技術に対し環境にやさしく低コストな技術として、電子機器類の筐体などへの応用を視野に実用化していく。

 自動車の高性能化を背景に常に進化し続ける自動車部品。使用される材料も部品の特性や加工法に応じた進化が求められる。住友金属工業と住友金属小倉が本田技研工業と共同で開発した「熱間鍛造クラッキングコンロッド用材料」もそうした時代の要請により誕生したもの。ナノレベルの組織制御技術により疲労強度と加工性という相反する特性を高いレベルで両立しつつ鉛フリー化という低環境負荷を実現。コンロッドの高性能化に貢献している。

 ブリヂストンの「3次元ナノ階層構造制御による超低燃費タイヤ用ゴム材料の研究開発」が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「平成21年度ナノテク・先端部材実用化研究開発」のテーマに採択された。現行乗用車用タイヤ対比で、転がり抵抗50%低減、耐摩耗性25%向上を、ナノ階層構造制御で実現するゴム材料の開発が目標で、3年後に研究成果を発表する予定。同社はこれまでも分子構造設計などを通して材料の微細構造を制御し、必要特性を引き出す技術「ナノプロ・テック」を開発しており、それを採用した省燃費タイヤ「ECOPIA」ブランドを展開している。今回、同研究がNEDOに採択されたことで、「ナノプロ・テック」をはじめとする転がり抵抗低減、耐摩耗性向上など、環境問題に対してタイヤが貢献するための技術開発が大きく進展するとしている。

 新型アクセラの開発コンセプトは「機能とデザインでユーザーの期待を超えること」(前田剛亨新型アクセラ開発担当主査)。そのために20Cおよび20Eでは新たに独自のアイドリングストップ機構(i?stop)を採用した。同機構はエンジンのアイドリングを停止するもので「搭載するだけで10%の燃費向上が可能」(同)。しかし、クランクシャフト位置を検出する位相センサーやATオイルポンプ、2個のバッテリーを追加装備するため10キログラムの重量増となる。

 昭和高分子は、半導体封止用フェノール樹脂の高付加価値用途の開拓を加速する。車載など高い性能が求められる用途への開発を進めており、樹脂設計技術を駆使して、高Tg(ガラス転移点)や低吸水といった要求性能に見合うグレードを開発した。11年までに本格採用につなげる方針で、高付加価値市場で1?2割のシェア獲得を狙う。

 6月11日、マツダはフルモデルチェンジしたスポーツコンパクト「マツダ アクセラ」を発表した。新モデルは、初代アクセラの精悍なデザインと優れた運動性能を継承・発展しつつ独自のアイドリングストップ機構の採用などにより大幅に燃費を向上、スポーツタイプの商品性と優れた環境性能を高い次元で両立させた。発売後約1カ月で当初計画の3・8倍となる7640台強を受注しており、「Zoom?Zoomの走りを極めた」(前田剛亨新型アクセラ開発担当主査)新型アクセラは市場から高い評価を得ている。
15年までに08年比30%低減へ

 日本ゼオンは、自動車分野などを対象に、シクロオレフィンポリマー(COP)の新規用途開拓に乗り出す。低比重で耐熱性、耐薬品性に優れる特徴を生かし、自動車部品や医療機器分野での製品開発および用途開発を強化、ガラスなど他素材からの代替を目指す。液晶ディスプレイ(LCD)向けなど主力の光学部材用途に並ぶ新たな柱を育成する。新規用途の開拓に力を注ぐことで、来年度には、水島工場(岡山県倉敷市)の新製造ラインを本格稼働、COP全体の生産能力を年間3万1000トンに引き上げる方針だ。

 住友金属直江津の高疲労強度ステンレス鋼板「NAR?301L HS1」が自動車向けに採用を拡大している。同材料を使用したシリンダーヘッドガスケットがマツダのアテンザ、ビアンテ、アクセラに相次いで搭載されたもの。HS1は材料の結晶粒径を微細化することでバネ特性と疲労強度を高い次元で両立している。同社では、低燃費軽量エンジンを支える高性能ガスケット素材としてさらなる採用拡大に取り組んでいく。

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