2009年5月アーカイブ

 差別化戦略の一環として自動車用薄板の利用技術開発に取り組む住友金属工業。対象とする分野は素材から成形加工、評価・試験、シミュレーション技術と広範囲におよぶ。国内最多の実用化実績を有するハイドロフォームでは新たに板ハイドロフォーミング技術(ポンチレスハイドロフォーム)の提案を進めるなど、自動車の高度化ニーズに対応したソリューション展開を積極化させている。同社では「鉄のポテンシャルを高めながら業界でのプレゼンスを高める」(大石公志自動車技術部長)考えだ。

 日立金属グループの日立メタルプレシジョン(本社・東京都港区)は、自動車関連部品の事業展開を加速する。新たにニッケル(Ni)フリーの超耐食合金とハフニウム(Hf)を含まない超耐熱合金を開発し、精密鋳造部品の新素材としてEGRバルブボディーやタービンホイール向けに事業化するもの。超耐食合金については近く使用した部品の量産化を開始する計画。低燃費化などを背景に自動車部品にはさらなる特性向上が求められており、同社では素材開発からの一貫体制をベースに他社との差別化を推進する。

 三ツ星ベルトは、輸送機器用伝動ベルトの高機能化を推進する。新たに大型2輪車向けに開発したゴム製の後輪駆動タイミングベルトが、ヤマハのV Star(排気量950cc)に採用された。同製品は、従来のチェーンに比べて3倍以上の長寿命化と優れた静音性を実現しているほか、注油が不要となるなどメンテナンスが容易なのが特徴。同用途向けゴムベルトは世界初。同社では、樹脂部品とゴムベルトの複合製品(ナロマジロ)についても今下期から量産化に乗り出す計画で、差別化強化により成長性を確保していく。

 三徳(本社・兵庫県神戸市)は、独自開発したマグネシウム-リチウム合金の本格展開に乗り出す。外部との提携も視野に圧延工程以降の供給体制を整備し、世界最軽量の金属素材として事業化するもの。同合金は比重が1・36グラム/立方センチメートルと樹脂に匹敵する軽量性を有するとともに、冷間プレスを可能とする加工性を実現しているのが特徴。同社では、年内をめどに具体的な計画を取りまとめる考えで、車載用途での採用を視野に取り組んでいく方針。

 ポリプラスチックスは、新たに樹脂成形部品の残留応力評価技術を開発した。新技術は金属評価で実績のあるHD法を応用したもので、試験体(歪みゲージ)の中心部に開けた穴の形状変化から開放された応力を算出する。一定の厚みで段階的に穿孔することで、表面近傍から内層への残留応力分布の評価を可能としたのが特徴。今後、形状設計や成形加工条件の最適化、故障解析などに応用するとともに、CAE技術との融合により高精度な予測技術として展開していく。

 NTNは、自動車の電動化に対応した電動アクチュエーターユニットを開発し、量産を開始した。高効率かつコンパクトなボールねじや、スライド部にリニアボールベアリングを配置、高効率、高レスポンスで高出力な性能を実現した。12年に年間5億円の販売を目指す。

 タキロンは12日、表面自己修復機能を持つポリカーボネート(PC)プレート「リペアガード」を開発、15日から発売開始すると発表した。基材となるPC上に特殊な素材を使用したコーティング層を重ねることで、プレート表面の軽微な傷を自然に修復する機能の付与に成功した。自動2輪車の風防やヘルメットの面体、安全カバー向けなどに展開、初年度1億円、3年後3億円の売り上げを目指す。

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