2009年2月アーカイブ

 JFEスチールは25日、優れた加工性を有する高炭素熱延鋼板を開発したと発表した。新製品は、機械構造用炭素鋼S35C・S45Cを精度の高い急速冷却および温度制御技術を適用した熱間圧延プロセスで加工したもの。ミクロ組織の均一微細化により、従来のS35C・S45Cに比べ破断伸びを約10%、穴拡げ率を約30%増加するとともに、引っ張り強さも440メガパスカル級普通鋼熱延鋼板と同等の加工性を実現している。熱延鋼板ながら冷延鋼板並みの板厚精度も有しており、同社では自動車部品や機械部品向けに展開していく。

 高圧水素貯蔵用容器のライナー材として新たにクロム・モリブデン(CrMo)鋼の使用が認められた。新たに伊・ファーバー社製の同鋼製継ぎ目なしライナーを使用した炭素繊維強化樹脂(CFRP)容器が高圧ガス保安協会の個別認定を取得したもの。同容器は、熱延鋼材による超薄肉化・軽量化を実現しており、燃料電池自動車搭載用として大幅なコスト低減を達成している。同社では、認定取得を契機に水素充填設備(ステーション)などのインフラ関連も含めた本格的な事業展開に乗り出す。

 富士フイルムは、ABS樹脂並みの機械特性を持ち、50%以上の植物度を持つ新規バイオマスプラスチックを開発した。耐湿熱性が良く、折り曲げ白化しにくいことも特徴。原料など詳細は明らかにしていないが、反応技術などを最適化することでPLA(ポリ乳酸)など従来素材を凌駕する特性を実現した。成形性も高い。各種成形材料、電気・電子機器や車両などの内外装部材をターゲットに、サンプル供給を開始する。PC(ポリカーボネート)樹脂並みの物性を目指し、さらなる改良も加えていく。

 独BASFは、自動車の大幅な軽量化とコストダウンに貢献するプラスチック製品の提案を日本で加速する。金属製シートに対し40%の軽量化と25%のコストダウンが可能な樹脂製シートや、オンライン塗装可能な樹脂製フェンダーなど、BASFが世界に先駆け開発した新技術の提案を加速していくもの。このうち、樹脂製フェンダーは、数年後に日本で発売する新車への採用を目指す。樹脂製部品の採用に積極的な欧州自動車メーカーへのビジネスで築いた経験を武器に、長期的な視点で樹脂による軽量化ニーズに応えていく。

 2輪車用プレミアム・ヘルメットの分野で世界シェアの6割を握るSHOEI。匠の技が生み出す同社の純日本製ヘルメットは、世界中のモーターサイクリストが憧れ、手にした者が絶賛するスーパー・ブランドだ。経営はきわめて順調で、無借金・現金決済の強固な財務体質と、08年9月期で営業利益率24%(営業利益35億円強)の高収益を誇る。山田勝会長は、SHOEIの強さの秘密が「無駄をしないでコツコツ働く当社のDNAと、日本の一流素材メーカーが供給する素材の力にある」と打ち明ける。

 出光興産は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の熱伝導グレードで、自動車用のポジションランプとして需要拡大が見込まれる発光ダイオード(LED)ランプ向けの展開を強化する。熱硬化性樹脂など従来の素材に比べ、LED端子の温度を約10度C引き下げるため、寿命を2倍に延ばすことができる。すでに、アフターマーケット用のLEDポジションランプ向けとして08年から採用されているが、さらに純正品としての採用を目指し、自動車メーカーなどへの提案を推進していく。

 住友ベークライトは、自動車用フェノール樹脂の新製品開発・市場投入を推進する。ターゲットは環境負荷低減への寄与。このほどアイドリングストップ機構を持つスターターモーターのコンミテーター(整流子)向けに、耐久性を2倍近くまで高めた成形材料を開発した。また燃料ポンプ部品のバイオ燃料対応やブレーキパッド用バッキングプレートの樹脂化など、金属代替用途の拡充にも取り組む。エコカーへの対応力を高めることで採用拡大を図る考えで、樹脂製品のケミカルリサイクル技術の早期実用化も目指す。

 住友ベークライトは、炭素繊維強化フェノール樹脂成形材料「VYNTEC」の用途開拓を強化する。とくに自動車用途をターゲットとしており、トランスミッションやブレーキ部品などで使用されているポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂の代替を目指す。鉄やアルミに比べ軽量で、かつPEEK樹脂を上回る耐摩耗性、高温環境下での機械強度を生かす。PEEK樹脂の採用が先行する欧州市場に加え、国内での用途提案も強化していく。

 小野産業は、世界不況の回復期をにらみ、環境にやさしい高速ヒートサイクル成形(RHCM)技術のグローバルな普及を加速する。同技術は、塗装なしでプラスチック部品に美麗な外観を付与できるほか、ポリ乳酸(PLA)などバイオマスプラスチックの成形時間を大幅に短縮できるといった特徴を持つ。08年末には米国の大手製造受託メーカー(EMS)と技術提携するなど、RHCMのアライアンス体制を一段と拡大しており、世界的に加速するプラスチック部品の"グリーン化"ニーズに対応していく。

 住友ベークライトは、自動車ブレーキ部品の大幅軽量化を推進する。このためディスクブレーキパッド用バッキングプレートの樹脂化に着手した。すでにフェノール樹脂キャリパーピストンで実績を持つが、より高い耐熱性や強度が必要になるため炭素繊維フェノール樹脂や長繊維強化熱硬化性樹脂コンパウンドなど新材料の活用も検討する。5?6年後の実用化を目指す。鉄に比べ重量を半減できるとみられる。また樹脂化によりブレーキパッド摩擦材への要求特性が高まる可能性もあるため、摩擦材用レジンの高耐熱化にも取り組む。

 日東電工は、大幅軽量化と高耐熱化を実現した新規制振材料を自動車向けに展開する。粘弾性を持つアクリル樹脂系材料をベースに開発したもので、製品重量をゴム系制振材の半分にできる。また50度Cを超える高温環境下でも高い制振性を維持するため、これまで難しかったエンジンルーム周辺で使うことも可能。曲面への追従性が良く粘弾性層の染み出しもないため、被着体を汚さず作業性も高い。貼るだけで優れた制振性の付与が可能で、かつ燃費向上にも貢献する部材として近く市場投入する。

 NOKは、自動車向けに高耐熱フレキシブルプリント配線板(FPC)を開発した。150度Cの高温でも使用できるため、エンジンルームに搭載することが可能。同FPCを防塵・防水性、電磁波シールド性を持つゴムシールと一体成形した「FPC一体シール部品」も製品化した。ECU(電子制御ユニット)本体から直接配線が取り出せるため設計の自由度が高まり、エンジンルームに搭載される電子部品の小型・軽量化および信頼性・耐久性向上に寄与できるという。一部で採用が始まった高耐熱FPCとともに、早期の本格事業化を目指す。

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